あの日のミサンガ

開いた卒業文集 夢はサッカー選手
疑うことはなかった 
無邪気に笑うあの日の僕
あの子は100点満点 僕は65点
才能がないと言われ 夢から目が覚めた
理想主義者でいたいと思った
編み合わせたんだ 現実と夢の糸を
夢の中なら願いが叶うのに
あの日結んだミサンガ 
早く切れてよと願った

​失敗を繰り返す度 
今日はたまたまと
自分に言い聞かせた 手首を握りしめながら
現実主義者を無視して歩いた
そんなことぐらい分かっているさ 
いや分からない!
現実の中では知らないフリをする
あの日結んだミサンガ 
まだ切れないでと願った

​切れたとしても願いは叶わない
切れなければ追い続けることができるのに

​夢から覚めた もう戻れない
あの日切れたミサンガ 
もう一度願いを込めて結んだ
あの夢よいつの日か 現実になる日まで